神の起源

SF+アクションというジャンルのJ.ロリンズのシグマフォース・シリーズは大好きだ。特に根幹となる科学ネタが興味深く、読み終わった後もこれ本当かよ、と思って題材を調べるのが楽しい。チェリャビンスクのカラチャイ湖(ウラル核惨事)はこのシリーズを読むまで知りもしなかった。

 

同様ジャンルのJ.T.ブラナン「神の起源」を読んでみた。

しかしかなりな期待外れであった。

まずSFネタがしょーもない。宇宙人。超古代文明。新しくも何ともない。まあ、良く言えば馴染みのあるネタである。

 

次にアクションの方がありえない。たいていのアクション映画はありえないし、シグマフォースでもありえないだろ!と言う場面が多いわけだが、この本は本当にひどい。

ヘリコプターから2回も飛び降りて無傷。椅子に拘束されてるのに吠えながら拘束具を引きちぎる。挙句の果て、武器携帯してないと思って油断してる敵に向かって口から矢を放つ。一体どういうことなんだ?本読んでもイメージできない・・・。サイボーグ004もびっくりである。

という感じで危機また危機に陥いる主人公がどのように虎口を脱するのか?アクションの醍醐味だと思うが、全く予想外の人間離れした解決をしてくれてハラハラドキドキが全くない。

 

まあ、話のテンポはいいので、勢いで一気に読めるのは褒められる。またオチが予想外で面白かった。主人公の名前を読み終わった後に見てなるほどな、と思った次第。本のタイトルも。原題はORIGIN(期限)。